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【レポート】
「東日本大震災から6年、いま、地域経済は・・・」

〜2014年度の経済諸統計にもとづく分析〜 2017.9.1 天下 健
天下 健(あました けん)
札幌市出身、東北大学経済学部卒、坂総合病院(副事務長)、
日本共産党塩釜地区委員長(1995~2017年)。
本論文は、東北地方医療・福祉総合研究所の助成企画です。

〔一〕宮城県の経済活動別県内総生産(名目)の推移の特徴について

(1)東日本大震災後、県内総生産が14%を超える高い伸びに

宮城県の総生産は、平成26(2014)年で、8兆8958億円となり、東日本大震災前年の平成22(2010)年を上回るだけでなく、リーマンショックの前年・平成19(2007)年を上まわる成長となっています。
その成長率は、平成22(10)年を100とすると、【表I-1】にみられるように、22-26年の4年間で14%の高い伸びとなっています。

【Ⅰ-1】 22-26年総生産の伸び
伸び率(%)
2010 100.00
2011 97.29
2012 106.98
2013 109.52
2014 114.01

(2)減産する第一次産業、建設業と製造業で9000億円の増加

平成22-26年の伸びを、産業(県内総生産の約87%を占める)の項目別で、とりわけ変化の大きいものは
【表I-2】のとおりです。

【Ⅰ-2】 22年度と26年度の比較
  2010年(億円) 2014年(億円) 2014年−2010年(億円) 2014年/2010年(%)
県内総生産 78,021 88,958 10,937 114.01
産業小計 67,252 77,500 10,248 115.23
農林水産業 1,171 960 ▲ 211 81.98
製造業 全体 10,642 11,616 974 109.15
① 食料品 2,364 2,167 ▲ 197 91.66
② 電気機械 1,656 2,949 1,293 178.07
建設業 4,364 11,808 7,444 270.57
サービス業 15,413 16,893 1,480 109.60

平成22年度から平成26年度への約1兆1千億円の県内総生産の伸びは、主に建設業で7,444億円、
製造業の「② 電気機械」で1,293億円の伸び、サービス業で1,480億円の伸びとなっています。

宮城県の総生産の高い伸びは、震災復興にともなう建設業の伸びが大きな比重を占めるとともに、トヨタ企業の誘致・生産開始などにともなう製造業の伸びを特徴としています。
その一方で、第一次産業<Ⅰ-3>は、この5年間で211億円減少し、大震災前年に比べて81.98%にとどまっています。第一次産業は、大震災の平成23(2011年は、961億円まで落ち込み(対前年比82.06%)ました。
その後、平成25年度に1,076億円まで回復しますが、平成26年度には960億円に減少、大震災前の水準より後退しています。
特徴として、農業生産の落ち込みが大きく影響しています。26年度/22年度で79.45%となっています。
製造業のなかの①食料品には【表I-2】、水産加工などが含まれます。
平成26年度では、震災前の水準より▲197億円91.66%にとどまっており、沿岸部の主力産業の復興が「道なかば」であることを示しています。

【Ⅰ-3】第一次産業の推移(単位:億円)
  2010年 2011年 2012年 2013年 2014年
第一次計 1,171 961 1,096 1,076 960
農業 711 693 802 734 585
林業 36 26 27 31 35
水産業 423 241 246 310 339

(3)広がる地域間格差

県内各自治体ごとの総生産(名目)は、特長として、自治体間での格差が急速に広がっていることです。
【表Ⅰ-4】は、10年-14年=大震災後の伸び率、01年-14年の市町村内総意生産の伸び率を比較したものです。
(*)は、津波被害のあった沿岸部の自治体です。

1)
大震災後の<2010-14年の総生産>では復興に伴う建設業の急増のなかで沿岸部の自治体が軒並み高い伸びとなっています。
また、内陸部の数自治体が高い伸びとなっています。沿岸部の自治体で、松島、女川が総生産で大きく落ち込んでいるのも特徴です。
2)
<2001-14年の総生産>では 宮城県の総生産が101%と2001年水準を超えたところにあります。その主な押上げ要因が復興にともなぅ建設業の増大であることは<1-2>でみたとおりです。
3)
【表Ⅰ-4】を四つのグル―プに分けて、その特徴をみてみます。
なお、自治体別の特長は、「四、市町村内総生産の特徴について」で検討します。
≪a、2010-14年、高い伸びの自治体の特徴≫
ここには、仙台市をはじめ16自治体が入ります。
そのうち9自治体が沿岸部で、南三陸177%、山元173%など、震災復興に伴う建設業の急増ガ要因となっています。 内陸部では、涌谷166%、大衡156%、大崎146%などの自治体です。

≪b、2010-14年総生産の伸びが県平均以下の自治体の特徴≫
19自治体が県平均以下の総生産の伸びとなっています。うち、内陸部が13自治体、沿岸部が6自治体です。2010-14年の総生産(宮城県114%の伸び)中で、沿岸部では、松島48%、女川71%、内陸部では、 柴田90%、大河原・栗原95%が大幅な減少となっています。

≪c、2001-14年総生産で、高い伸びとなっている自治体の特徴≫
県平均101%を上回る自治体は、20自治体です。11自治体が沿岸部、9自治体が内陸部となっています。 130%以上の伸びとなっている 自治体が7自治体、沿岸部では、山元175%、南三陸158%、亘理147%です。内陸部では、涌谷159&、大和147%、富谷144%、大衡139%です。

≪d、2001-14年で、県平均(101%)より低い伸びの自治体≫
県平均以下の自治体は、15自治体です。沿岸部では、塩釜84%、多賀城95%、松島94%、女川61%の4自治体です。これらの自治体は、震災後の4年間の建設業の押し上げがあっても2001年比では総生産が落ち込んでいる地域です。
内陸部の美里83%、七ヶ宿87%、蔵王87%、栗原88%などでは、14年間で総生産が10%以上落ち込んでいる地域です。第一次産業の衰退、東日本大震災の影響などによると思われます。
【Ⅰ-4】各自治体の総生産の伸び率(単位:%)  
地域 2010年〜2014年 地域 2001年〜2014年
*南三陸177*山元町175
*山元町173涌谷町159
涌谷町166*南三陸158
大衡村156*亘理町147
大崎市146大和町147
*亘理町144富谷市144
*東松島144大衡村139
*七ヶ浜140*東松島129
大和町133*名取市121
*名取市132大郷町118
大郷町124*岩沼市118
*石巻市122大崎市113
*気仙沼121*七ヶ浜112
富谷市116*仙台市107
*仙台市116*石巻市107
色麻町115柴田町104
宮城県114*気仙沼102
*岩沼市113角田市102
蔵王町111*利府町102
川崎町110宮城県101
七ヶ宿109登米市101
*塩釜市109加美町98
登米市109丸森町97
村田町108色麻町96
*多賀城107村田町95
美里町106*多賀城95
丸森町105*松島町94
加美町104大河原93
白石市103川崎町92
角田市103白石市92
*利府町101栗原市88
栗原市95蔵王町87
大河原95七ヶ宿87
柴田町90*塩釜市84
*女川町71美里町83
*松島町48*女川町61

〔二〕事業所と従業者の大移動――2009-14年の変化

総生産において、県内でも地域間の格差が広がっている状況(2014年現在)をみてきました。
建設業では、復興の重点時期や規模が自治体ごとに違うことから、建設業の生産額も変化します。
一方、製造業などでは、民間企業が沿岸部で再建をめざすのか、内陸部へ移転するのかなどで大きく変化します。
その際に、体力のある中堅・大企業は生産拠点の移動を早く決断していますが、体力のない中小零細企業は再建できないでいます。
大震災を挟んで、事業所とその従業員数がどう変化しているのかをみてゆきます 。

(1)宮城県全体で、2009-14年で、7,038事業所、21,442の雇用が減少

【表II-1】にみるように、宮城県の事業所数は、大震災前の2009年には111,343事業所あったのが、大震災後の2012年に98,190事業所に、実に12,153事業所が減少しました。
2014年までに約5,000の事業所が再開しましたが、事業所数は、103,505にとどまり、震災前と比べると、7,038事業所、7%の減少となっています。
従業者数では、2009年の1,032,237人に対して、大震災後の2012年に966,780人に、65,457人の従業者が減少、その後復興されたとはいえ、2014年では1,010,795人にとどまり、大震災前の2009年に比べて▲21,442人、2%の減少となっています。
参考ですが、2009-14年に減少した7,038事業所、従業者数21,442人から、事業所の規模を出すと、1事業所当たり3.0人の従業者となります。
2009年の従業者数/事業所数の平均が9.3人ですから、2014年時点で復興されていない事業所の多くが零細規模であることが推測できます

(2)沿岸部から内陸部への大移動

09-14年での変化を、仙台市、沿岸部、内陸部に分けてみると、変化の実態がよりリアルにみることができます。

a)仙台市
仙台市は全体として事業所・従業者数ともに増えています。【表II-2】参照。 2009年比で、事業所で1320事業所、2.6%増に、従業者数では15,170人、2.8%増です。 区ごとでは、若林区の減少が大きく、青葉区の増大が大きくなっています。青葉区では、事業所数で8.2%増、従業者数で4.8%増となっていて、従業者数の伸び数/事業所数の伸び数=7.1人ですので、10人未満の事業所が多いと推測できます。
b)沿岸部
【表II-3】は、大震災での津波被害を受けた沿岸部の各自治体での事業所とその従業者数の復興状況(14年)を表にしたものです。 14自治体(仙台市除く)の合計で、7202事業所、33,105人の従業者が減少しています。その規模は、2,009年の沿岸部の31,197事業所の23%にあたります。 従業者数では、243,351人の13.6%にあたります。60%以上の事業所が減少した自治体は、南三陸町と女川町、約三分の一の事業所が再開されていないのが石巻市、気仙沼市、東松島町、山元町となっています。 塩釜地域の二市三町では、1,021事業所(09年の12.7%)、従業者数5,517人(同8.8%)の減少となっています。 この統計は、大震災から3年目の2014年の数値ですが、地域に事業所が再建され、働く場が戻ってくることが真の復興であり、地域の再建につながります。 2017年の現時点に至っても、相当の部分で復興されていないように思われます。
c)内陸部
【表II-4】 は、内陸部の事業所と従業者の変化です。 この5年間で、津波被災があつた沿岸部ほどではないが、大衡村、大和町、富谷市以外の全ての自治体で事業所が減少しています。 そのうち10%以上の事業所が減った自治体が白石市、七ヶ宿町、加美町、涌谷町の4自治体、残りの13の自治体では7%以上の事業所が減少しています。 事業所の減少にともない、そこで働く従業者が減少しますが、500人以上の従業者が減った自治体は、大崎市(2,720人)、登米市(1,259人)、大河原市(1,135人)、柴田町(879人)、角田市(870人)、美里町(656人)、栗原市(585人)の7自治体です。
d) 急激に進んだ二極化と自治体間の格差拡大
【表II-5】と【表II-6】 は、 事業所・従業者の増・減で、各自治体間での二極化が急激に進行している現状を示したものです。  事業所・従業者が集中している自治体は、仙台市の3つの区(青葉・太白・泉)と富谷、大和、大衡、名取、利府の5自治体。事業所・従業者が減少している自治体は、仙台市の2つの区と県内29自治体です。 【表II-5】では、仙台市の5つの区を事業所増の区と減の区を分けています。 仙台市の2区(宮城野、若林)と県内29自治体では、9,006事業所、その従業者数47,399人の減少となっています。  その一方で、仙台市の3つの区(青葉、太白、泉)と5自治体(富谷、大和、大衡、名取、利府)に事業所が急激に集中しています。 【表II-6】は、県内の事業所とその従業者の構成比を、県内の6自治体と29自治体を比較した表です。このなかで明らかなことは、仙台市とその周辺5自治体に、事業所が集中し、一方で、過疎地域が広がっていることです。 。
【II-1】宮城県 事業所数、従業者数の推移
  増減数 増減比
事業所 2009 111,343 100%
2012 98,190-12,153 88%
2014 103,505-7,038 93%
従業者 2009 1,032,237 100%
2012 966,780-65,457 94%
2014 1,010,795-21,442 98%

宮城県医療機関の被災の特徴

【震災を転機にした医師、医療機関の移動について】2014.9時点
管内、管外は市町村単位のこと
移動医師数aとは、震災前と勤務地が変わった医師数。
bとcの差3は、医院を再開できず同一地区での勤務となった医師数。
移動医師の60.9%は、他地区での開業または、勤務医となった。
管外移動の42名中16名(38%)が仙台市へ勤務を移した。
仙台市へ移動した16名(23.2%)中、新規開業したのは6名。
県外移動は5名(7.3%)であった。

岩手県被災地の被災状況と復旧 2014.6時点

  医療機関数 全壊流失 半壊など 自院復旧 新設復旧 仮設診療 閉院
久慈医師会 23 1   1   1    
宮古医師会 40 5 12 17 10   4 3
釜石医師会 26 12 4 16 7 2 5 2
気仙医師会 38 7 16 23 11 3 4 5
127 25 32 57 28 6 13 10
*閉院した10医院のうち、5医院は医師の死亡(6人)による。
他3人は、内陸部民間病院勤務

宮城県沿岸部の医療機関再開状況(石巻・気仙沼)

岩手県沿岸部の医療機関再開状況(石巻・気仙沼)

復旧に影響したと思われる県の施策の違い〜助成金の差〜

宮城県
はじめちょろちょろ・・・遅きに失した

当初:上限1000万円、補助率1/3  
次に 上限2000万円 1/2
最後に上限なし3/4

岩手県
どん!と 勇気百倍

当初から(有床)上限1.5億円、補助率3/4
(無床)上限1億円 補助率3/4
歯科診:上限7500万円 補助率3/4
国の基準に県の助成を上乗せして始めた!!

*岩手県は、震災当初に、県医師会事務方と県庁担当官が被災地を訪ね、被災医師の要望を聞いて歩き状況把握に当たった。

*宮城県は・・・・・

両県医師会の取り組みの特徴

宮城県
医師会
県の対策本部ヘ参加
発災10日目から役員による被災地視察開始
発災1ヶ月目の会員アンケート
・・連携が遅遅として進まない。・・官民一体となって「地域医療復興」にとりくまねばならない。
(嘉数県医師会長:宮城県における『大災害と医療復興』)
岩手県
医師会
県当局・岩手医大・県医師会の日常活動のトライアングルが有効だった。
県医師会幹部の初動ー3.19から被災地、被災会員回り
県医師会と県の事務官が被災医師を訪問し、状況調査と要望を聴取してまわった。
県立病院への医師派遣(土日祝祭日:県立大槌、県立山田病院)
陸前高田仮設診療所運営(7診療科:2011.9~2016.4)

2016.2. 済生会系が突如運営に乗り出し表明!!

〈資料〉
*宮城県医師会発行2013.9:「東日本大震災記録誌-震災を越えて明日へー」
*岩手県医師会発行2014.6:「強絆復興 東日本大震災対応の記録」

両県立病院の取り組み

宮城県

県立病院の機構として統一した活動の記録なし。
県立がんセンターは、24時間診療体制、休日急患センターに医師、
看護師、薬剤師の8人のチームを、避難所巡回2チームを各2週間配置した。
その他の医療機関は不明

岩手県

医師313、看護師565、薬剤師49、放射線技師28、検査7、栄養士12、リハ・ME34、
事務132  総計1,140人を7県立病院に他の県立病院から派遣した。
期間2011.3.12~4.30
県立病院職員の死者・行方不明者10名(正規5、臨時5)

*宮城県の県立の3病院は2013年4月から独立行政法人化した。
*神戸では、避難所にいち早く県立病院職員による仮設診療所を設置した。
*全国で、県立病院数第1位岩手県、第2位兵庫県

宮城県を歩いて聞いた こえ・声・・・

岩手県を歩いて耳にしたこと

地域医療構造の違い〜県・公立医療機関に見る

  県立病院 県立診療所 公立病院 公立診療所 1自治体当り県・公立病院数 1自治体当り県・公立病・診数
宮城県 4* 0 19 14 0.32 0.52
岩手県 17 6 7 25 0.41 0.93

【特徴】

*宮城県県立4病院はすべて特殊専門病院。うち3病院は独立行政法人。残り1病院は半官半民
宮城県は、県立病院は少ないが市町村立の病院が岩手県より多い。
市町村の視点からすると、岩手県は1市町村当たり1弱(0.93)の県・公立の医療機関がある。
宮城県は、2自治体に1ヶ所の公立の医療機関の配置となっている。
*この違いが、震災時の県行政の医療支援に影響したと考えられる。
岩手は“肋骨支援”が、直ちに起動した。

地域医療構造:一極集中か多極型か

  病院・病床数(占有率) 診療所(占有率)
仙台市
盛岡市

地域医療圏比較

  医療圏数 1医療圏人口
宮城県
岩手県

両県知事の復興政策(理念)の比較

宮城県復興基本理念(H23.10策定)

震災に強く安心して暮らせるまちづくり
県民一人ひとりが復興の主体・総力を結集した復興・・・自力復興の原則
「復旧」にとどまらない抜本的な「再構築」
現代社会の課題を解決する先進的な地域づくり
壊滅的な被害からの復興モデルの構築・・・上からの復興の押しつけ

村井知事の復興哲学(A,Bによる)

岩手県達増知事の復興3つの基本

知事とは知るとする。何事にも耳を傾けることから始まる。

「安全の確保」 「暮らしの再建」

応急仮設建設/災害公営住宅/被災者生活再建支援制度加算支援金制度/医療施設/公立学校復旧/
公立文化施設・体育館

「なりわいの再生」

すべての漁港を再生する

「いのちを守り 海と大地と共に生きる 
 ふるさと岩手・三陸の創造」を目指す

(達増知事)

復興計画委員の構成の違い

宮城県
12名

座長:
三菱総研理事長、野村総研監査役、日本総合研究所理事長、他大学教授など。
地元2名:東北大学総長、教授

岩手県
22名

全て岩手県民。
座長:
岩手大学学長。
業界団体代表(漁協、水産加工、農協、森林組合、商工会議所、工業倶楽部、社協、銀行、
NTT、JR、)医師会、看護協会、栄養士会、大学教授3、市民団体3、沿岸部首長、教育委員会

村井宮城県知事の言い分

県震災復興会議に宮城県関係者を2名しか入れなかったのは、「県内には多くの対策会議が組織され、地元の皆さまのご意見を聞くことができるようになっており、今回は特に、日本全体を俯瞰しながら作る計画にしたかったいという思いがあったから」 (A P68)

大震災は過去の“本性”を露わにし、復興は“本性”を肥大化させる

1)地域医療の“効率化・合理化”の名のもとの「縮小再編」

2)平成の大合併の流れで、被災地を人の住めない高い防潮堤と土地造成

3)ゼネコン・大企業に大判振る舞い・・「富県戦略」の肥大化

村井知事の著作

「それでも東北は負けない」2012.3.9(180ページ)

「復興に命をかける」2012.3.7(220ページ)

(株)三菱総研研究レポート「復興提言」

2011.3.18~9.29 7編の「提言」

(株)野村総研研究報告

2011.3.30~5.19 11編の「提言」

岩手県の県立病院統廃合計画

1)基本理念「県下にあまねく良質な医療の均てんを」

私たちの課題

〈情報を知る〉

県政を身近に引き寄せる努力・・保険医協会企画

〈政策を作る〉

各種アンケートからの政策つくり

〈交流〉

被災3県での交流

〈岩手県を研究〉・・・

岩手県の医療に関する県民の相談。苦情受付システム

相談窓口は、盛岡市相談センター全県10の保健所各医療機関となっている。

岩手県医療構想:急性心筋梗塞の医療体制・・《歯科医療との連携》が組み込まれている。

県立病院リストラ・診療所化に対しての県医療局労組と県民各地の運動が澎湃として起こった。
七〇〇名の決起集会・デモ10万人の署名などとともに、地域に医療を守る住民組織が結成された。

総務省公立病院改革ガイドライン07年以前から県立病院病床削減・診療所化が強行されていた。
2009年補正予算成立時に、知事の4回の“土下座”事件あり。

岩手県から学ぶ いくつか県民の視点から・・保険医協会として

県民・住民の参加、公立病院・診療所を守る
医療相談・苦情の窓口と集約・検討・公開
各種審議会のメンバーと意見交換
岩手県視察調査・交流

資料紹介
「地域の医療供給と公益性ー自治体病院の経営と役割ー

第1章
大震災被災地の医療復興とそこに見える問題
   ー公的医療を支えることで生み出す価値ー           村口 至
第2章
地域医療崩壊の現段階と自治体病院の今後              八田英之
第3章
地域医療・自治体病院再編の動向と住民・労働組合等の取り組み    山本裕
第4章
自治体病院の財政制度と財政問題                  根本守
第5章
イタリア・ボローニャの地域医療システムの構造           石塚秀雄
頒価 1,000円
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